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2016年4月6日

第2章 特掲診療料第5部 投薬(平成28年診療報酬改正)

通則

  1.  投薬の費用は、第1節から第3節までの各区分の所定点数を合算した点数により算定する。
    ただし、処方せんを交付した場合は、第5節の所定点数のみにより算定する。
  2.  投薬に当たって、別に厚生労働大臣が定める保険医療材料(以下この部において「特定保険
    医療材料」という。)を支給した場合は、前号により算定した点数及び第4節の所定点数によ
    り算定する。
  3.  薬剤師が常時勤務する保険医療機関において投薬を行った場合(処方せんを交付した場合を
    除く。)は、前2号により算定した点数及び第6節の所定点数を合算した点数により算定する。

第1節 調剤料

F000 調剤料

  1.  入院中の患者以外の患者に対して投薬を行った場合
    内服薬、浸煎薬及び屯服薬(1回の処方に係る調剤につき) 9点
    外用薬(1回の処方に係る調剤につき) 6点
  2.  入院中の患者に対して投薬を行った場合(1日につき) 7点
  1.  麻薬、向精神薬、覚せい剤原料又は毒薬を調剤した場合は、1に係る場合には1処方につき1点を、2に係る場合には1日につき1点をそれぞれ加算する。
  2.  入院中の患者以外の患者に対して、うがい薬のみを投薬した場合には算定しない。
  3.  入院中の患者以外の患者に対して、1処方につき70枚を超えて湿布薬を投薬した場合は算定しない。
    ただし、医師が疾患の特性等により必要性があると判断し、やむを得ず70枚を超えて投薬する場合には、その理由を処方せん及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。

第2節 処方料

F100 処方料

  1.  3種類以上の抗不安薬、3種類以上の睡眠薬、3種類以上の抗うつ薬又は3種類以上の抗精神病薬の投薬(臨時の投薬等のもの及び3種類の抗うつ薬又は3種類の抗精神病薬を患者の病状等によりやむを得ず投与するものを除く。)を行った場合20点
  2.  1以外の場合であって、7種類以上の内服薬の投薬(臨時の投薬であって、投薬期間が2週間以内のもの及び区分番号A001に掲げる再診料の注12に掲げる地域包括診療加算を算定するものを除く。)を行った場合 29点
  3.  1及び2以外の場合 42点
  1.  入院中の患者以外の患者に対する1回の処方について算定する。
  2.  麻薬、向精神薬、覚せい剤原料又は毒薬を処方した場合は、1処方につき1点を加算する。
  3.  入院中の患者に対する処方を行った場合は、当該処方の費用は、第1章第2部第1節に掲げる入院基本料に含まれるものとする。
  4.  3歳未満の乳幼児に対して処方を行った場合は、1処方につき3点を加算する。
  5.  診療所又は許可病床数が200床未満の病院である保険医療機関において、入院中の患者以外の患者(別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とするものに限る。)に対して処方を行った場合は、月2回に限り、1処方につき18点を加算する。
  6.  診療所又は許可病床数が200床未満の病院である保険医療機関において、入院中の患者以外の患者(別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とするものに限る。)に対して薬剤の処方期間が28日以上の処方を行った場合は、月1回に限り、1処方につき65点を加算する。ただし、この場合において、同一月に注5の加算は算定できない。
  7.  別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(許可病床数が200床以上の病院に限る。)において、治療の開始に当たり投薬の必要性、危険性等について文書により説明を行った上で抗悪性腫瘍剤を処方した場合には、抗悪性腫瘍剤処方管理加算として、月1回に限り、1処方につき70点を加算する。
  8.  区分番号A000に掲げる初診料の注2又は注3、区分番号A002に掲げる外来診療料の注2又は注3を算定する保険医療機関において、別に厚生労働大臣が定める薬剤を除き、1処方につき投与期間が30日以上の投薬を行った場合には、所定点数の100分の60に相当する点数により算定する。
  9.  入院中の患者以外の患者に対して、うがい薬のみを投薬した場合には算定しない。
  10.  入院中の患者以外の患者に対して、1処方につき70枚を超えて湿布薬を投薬した場合は算定しない。
    ただし、医師が疾患の特性等により必要性があると判断し、やむを得ず70枚を超えて投薬する場合には、その理由を処方せん及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。
  11.  別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において投薬を行った場合には、外来後発医薬品使用体制加算として、当該基準に係る区分に従い、1処方につき次に掲げる点数をそれぞれ加算する。
    外来後発医薬品使用体制加算1 :4点
    外来後発医薬品使用体制加算2 :3点

第3節 薬剤料

F200 薬剤

薬剤料は、次の各区分ごとに所定単位につき、薬価が15円以下である場合は1点とし、15円を超える場合は10円又はその端数を増すごとに1点を加算する。

使用薬剤 単位
内服薬及び浸煎薬 1剤1日分
屯服薬 1回分
外用薬 1調剤
 注
  1.  特別入院基本料等を算定している病棟を有する病院に入院している患者であって入院期間が1年を超えるものに対する同一月の投薬に係る薬剤料と注射に係る薬剤料とを合算して得た点数(以下この表において「合算薬剤料」という。)が、220点にその月における当該患者の入院日数を乗じて得た点数を超える場合(悪性新生物その他の特定の疾患に罹患している患者に対して投薬又は注射を行った場合を除く。)には、当該合算薬剤料は、所定点数にかかわらず、220点にその月における当該患者の入院日数を乗じて得た点数により算定する。
  2.  1処方につき3種類以上の抗不安薬、3種類以上の睡眠薬、3種類以上の抗うつ薬又は3種類以上の抗精神病薬の投薬(臨時の投薬等のもの及び3種類の抗うつ薬又は3種類の抗精神病薬を患者の病状等によりやむを得ず投与するものを除く。)を行った場合には、抗不安薬、睡眠薬、抗うつ薬及び抗精神病薬に係る薬剤料に限り、所定点数の100分の80に相当する点数により算定する。
  3.  注2以外の場合であって、1処方につき7種類以上の内服薬の投薬(臨時の投薬であって、投薬期間が2週間以内のもの及び区分番号A001に掲げる再診料の注12に掲げる地域包括診療加算又は区分番号B001-2-9に掲げる地域包括診療料を算定するものを除く。)を行った場合には、所定点数の100分の90に相当する点数により算定する。
  4.  区分番号A000に掲げる初診料の注2又は注3、区分番号A002に掲げる外来診療料の注2又は注3を算定する保険医療機関において、別に厚生労働大臣が定める薬剤を除き、1処方につき投与期間が30日以上の投薬を行った場合には、所定点数の100分の60に相当する点数により算定する。
  5.  健康保険法第85条第1項及び高齢者医療確保法第74条第1項に規定する入院時食事療養費に係る食事療養又は健康保険法第85条の2第1項及び高齢者医療確保法第75条第1項に規定する入院時生活療養費に係る生活療養の食事の提供たる療養を受けている患者又は入院中の患者以外の患者に対して投与されたビタミン剤については、当該患者の疾患又は症状の原因がビタミンの欠乏又は代謝異常であることが明らかであり、かつ、必要なビタミンを食事により摂取することが困難である場合その他これに準ずる場合であって、医師が当該ビタミン剤の投与が有効であると判断したときを除き、これを算定しない。
  6.  使用薬剤の薬価は、別に厚生労働大臣が定める。
  7.  入院中の患者以外の患者に対して、うがい薬のみを投薬した場合には算定しない。
  8.  入院中の患者以外の患者に対して、1処方につき70枚を超えて湿布薬を投薬した場合は、当該超過分に係る薬剤料は算定しない。ただし、医師が疾患の特性等により必要性があると判断し、やむを得ず70枚を超えて投薬する場合には、その理由を処方せん及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。

第4節 特定保険医療材料料

F300 特定保険医療材料

材料価格を10円で除して得た点数

支給した特定保険医療材料の材料価格は、別に厚生労働大臣が定める。

第5節 処方せん料

F400 処方せん料

  1.  3種類以上の抗不安薬、3種類以上の睡眠薬、3種類以上の抗うつ薬又は3種類以上の抗精神病薬の投薬(臨時の投薬等のもの及び3種類の抗うつ薬又は3種類の抗精神病薬を患者の病状等によりやむを得ず投与するものを除く。)を行った場合30点
  2.  1以外の場合であって、7種類以上の内服薬の投薬(臨時の投薬であって、投薬期間が2週間以内のもの及び区分番号A001に掲げる再診料の注12に掲げる地域包括診療加算を算定するものを除く。)を行った場合 40点
  3.  1及び2以外の場合 68点
  1.  保険薬局において調剤を受けるために処方せんを交付した場合に、交付1回につき算定する。
  2.  区分番号A000に掲げる初診料の注2又は注3、区分番号A002に掲げる外来診療料の注2又は注3を算定する保険医療機関において、別に厚生労働大臣が定める薬剤を除き、1処方につき投与期間が30日以上の投薬を行った場合には、所定点数の100分の60に相当する点数により算定する。
  3.  3歳未満の乳幼児に対して処方せんを交付した場合は、処方せんの交付1回につき3点を加算する。
  4.  診療所又は許可病床数が200床未満の病院である保険医療機関において、入院中の患者以外の患者(別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とするものに限る。)に対して処方せんを交付した合は、月2回に限り、処方せんの交付1回につき18点を加算する。
  5.  診療所又は許可病床数が200床未満の病院である保険医療機関において、入院中の患者以外の患者(別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とするものに限る。)に対して薬剤の処方期間が28日以上の処方を行った場合は、月1回に限り、1処方につき65点を加算する。
    ただし、この場合において、同一月に注4の加算は算定できない。
  6.  別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(許可病床数が200床以上の病院に限る。)において、治療の開始に当たり投薬の必要性、危険性等について文書により説明を行った上で抗悪性腫瘍剤に係る処方せんを交付した場合には、抗悪性腫瘍剤処方管理加算として、月1回に限り、処方せんの交付1回につき70点を加算する。
  7.  薬剤の一般的名称を記載する処方せんを交付した場合は、当該処方せんの内容に応じ、次に掲げる点数を処方せんの交付1回につきそれぞれ加算する。
    一般名処方加算1 3点
    一般名処方加算2 2点
  8.  入院中の患者以外の患者に対して、うがい薬のみを投薬した場合には算定しない。
  9.  入院中の患者以外の患者に対して、1処方につき70枚を超えて湿布薬を投薬した場合は算定しない。
    ただし、医師が疾患の特性等により必要性があると判断し、やむを得ず70枚を超えて投薬する場合には、その理由を処方せん及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。

第6節 調剤技術基本料

F500 調剤技術基本料

  1.  入院中の患者に投薬を行った場合 42点
  2.  その他の患者に投薬を行った場合 8点
  1.  薬剤師が常時勤務する保険医療機関において投薬を行った場合(処方せんを交付した場合を除く。)に算定する。
  2.  同一の患者につき同一月内に調剤技術基本料を算定すべき投薬を2回以上行った場合においては、調剤技術基本料は月1回に限り算定する。
  3.  1において、調剤を院内製剤の上行った場合は、所定点数に10点を加算する。
  4.  区分番号B008に掲げる薬剤管理指導料又は区分番号C008に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については、算定しない。
  5.  入院中の患者以外の患者に対して、うがい薬のみを投薬した場合には算定しない。
  6.  入院中の患者以外の患者に対して、1処方につき70枚を超えて湿布薬を投薬した場合は算定しない。
    ただし、医師が疾患の特性等により必要性があると判断し、やむを得ず70枚を超えて投薬する場合には、その理由を処方せん及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。