Ⅲ-1 緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価について
(1) がん医療の更なる均てん化のため、今般整備された「地域がん診療病院」及び小児がん医療の診療機能を集約化することを目的として、小児がん医療に必要な診療機能を備えた「小児がん拠点病院」についても、その体制を評価する。
(2) 外来で治療を受けるがん患者が、適切な時期に在宅医療への紹介を受けることで、終末期により質の高い在宅でのケアを受けることができるよう、終末期に近いがん患者について、外来から在宅への連携を評価する。
(3) 緩和ケア病棟が在宅生活を支援する役割を更に果たすことができるよう、在宅緩和ケアを受ける患者の増悪時の受入れ等、地域連携の取組等について評価する。
(4) がん性疼痛緩和指導管理料について、がん診療に関わる全ての医師が緩和ケアに係る研修を受けることを要件とする。
(5) 外来化学療法を更に推進する観点から、外来化学療法加算の評価を見直す。
目次
平成28年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理(現時点の骨子)
Ⅰ 地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携に関する視点
- Ⅰ-1 医療機能に応じた入院医療の評価について
- Ⅰ-2 チーム医療の推進、勤務環境の改善、業務効率化の取組等を通じた医療従事者の負担軽減・人材確保について
- Ⅰ-3 地域包括ケアシステム推進のための取組の強化について
- Ⅰ-4 質の高い在宅医療・訪問看護の確保について
- Ⅰ-5 医療保険制度改革法も踏まえた外来医療の機能分化について
Ⅱ 患者にとって安心・安全で納得できる効果的・効率的で質が高い医療を実現する視点
- Ⅱ-1 かかりつけ医の評価、かかりつけ歯科医の評価、かかりつけ薬剤師・薬局の評価について
- Ⅱ-2 情報通信技術(ICT)を活用した医療連携や医療に関するデータの収集・利活用の推進について
- Ⅱ-3 質の高いリハビリテーションの評価等、患者の早期の機能回復の推進について
- Ⅱ-4 明細書無料発行の推進について
- Ⅲ-1 緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価について
- Ⅲ-2 「認知症施策推進総合戦略」を踏まえた認知症患者への適切な医療の評価について
- Ⅲ-3 地域移行・地域生活支援の充実を含めた質の高い精神医療の評価について
- Ⅲ-4 難病法の施行を踏まえた難病患者への適切な医療の評価について
- Ⅲ-5 小児医療、周産期医療の充実、高齢者の増加を踏まえた救急医療の充実について
- Ⅲ-6 口腔疾患の重症化予防・口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した歯科医療の推進について
- Ⅲ-7 かかりつけ薬剤師・薬局による薬学管理や在宅医療等への貢献度による評価・適正化について
- Ⅲ-8 医薬品、医療機器、検査等におけるイノベーションや医療技術の適切な評価について
- Ⅲ-9 DPCに基づく急性期医療の適切な評価について