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2015年4月26日

電子版「お薬手帳」の仕様を共通化へ:厚生労働省

日頃から患者さんに渡されているお薬手帳。

現在ではいろんなアプリも出て患者さんに管理をしやすく、尚且つ医療機関にも見せやすい仕組みを求めていましたが、厚生労働省がその仕組を共通化させることを検討しているというニュースがありました。

電子版「お薬手帳」共通化へ 厚労省、利便性向上に向け標準仕様の構築検討

お薬手帳は患者さんが複数の医療機関にかかっている場合、お薬を安心して飲んで、効果を出すために主に以下の内容を薬剤師がチェックするために必要な情報となります。

  • 相互作用防止
  • 重複投与の防止
  • 薬品アレルギー・副作用の防止
  • 病歴・病状の推測

先日、【「残薬」を減らした結果、推計で約29億円の医療費削減効果があったことが日本薬剤師会の調査でわかった】というニュースがあり、処方されたお薬がちゃんと飲まれていない事により、医療費の無駄もありますが、その後の経過観察も難しく、治療計画通りにいかなくなってしまうという問題も懸念されます。

医療機関や薬局から発行されるQRコードをスマホで読み取り、データ化して記録し、飲み忘れを防止させるアラームがついたりなど、独自の設計で薬剤師会や薬局グループを中心にアプリを開発してきましたが、これが統一されていなければ発行されるQRコードも別々にしなければならないなどもあり、浸透は難しかったのではないでしょうか。

※参考:大阪府薬剤師会「大阪e-お薬手帳事業」の一環として開発された【e-お薬手帳】

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各サービスも開発に力を入れてきてはいましたが、基準が統一されなければ利用も促進されないという状況も考えられますので、仕様を共通化させる事により、促進を図る狙いがあるようです。

現在の印刷されるお薬手帳は記載される内容はある程度決められていますが、各薬局がサービスでシール印刷やお薬のカラー写真が貼られてあったりなど、それ以上の情報を盛り込んだ内容を印刷していることもあり、内容に差が出ていることもあり、薬局ごとで差別化している印刷物の一つです。

 

今後各レセコンからのQRコード印刷が標準化されてくることが予想されます。