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2015年6月2日

医科レセコン選び(比較・選定)について

※2015年6月2日追加修正(日立Hi-SEED W3R

レセコンを選ぶ際に各医療機関は販売会社からのデモで比較選定を行う事が多いと思います。

選ぶ基準については、医療機関の環境で様々ではありますが、やはりスタッフの声を判断基準にされているのではないでしょうか。

レセコンは電子カルテとは違い、基本的に事務方で使用するものでありますので、新患の登録や、再来の呼び出し等を含めての操作性、カルテからの診療内容の登録、各帳票の発行、そしてレセプトの請求業務を行うものですが、今やどのメーカーも最低限の機能でこれらは行う事が出来ます。

よりスピーディーに、そして請求漏れや返戻の無い確実な請求業務を行えるかがポイントですが、事務方のパソコンスキル、医療事務についての知識によって、使いやすい、使いにくいという印象が判断の目安になりがちです。

一般企業の事務方はExcelやWordで代表されるMicrosoftOfficeのスキルが不可欠ではありますが、Excelは2007から2010のバージョンに変わる際に、かなり操作パネルが変更されていました。

しかし、Excelで作成したい内容の把握とパソコン操作の適正を知っている方ならば、直感的に操作がわかり、特に操作説明書を読まなくても出来たりします。

これはレセコンでも同じ事が言える時代になってきているようです。

レセプトがわかっていれば、どのメーカーのレセコンも基本操作はとても簡単なものとなっています。

大事なのは、患者を待たせないスピーディーな処理や操作性と確実な請求業務ですので、各メーカーも同じような仕様となっています。

ORCA(オルカ)の出現により、各メーカーは付加価値を見出し、より感性に訴えかける操作性と、チェック機能を充実させ確実性を追求してきていますが、やはりスタッフも反応に違いが出てまいります。

そこで大事なのはサポート会社のサポート力ではないでしょうか。

福岡については、請求業務において、全てオンラインで行う事がまだ出来ていません。

地域によっては、乳障親の請求は紙で提出するケースもあり、全国メーカーが対応出来ていないものを販売会社で対応する事もあります。

また、領収書や明細書、お薬手帳など、患者へ印刷するフォームも医療機関独自のこだわりがあったりするわけですから、カスタマイズを必要とするケースもあります。

このような時は、やはりサポート会社のサポート力も大事な要素です。

このほか、急なハードトラブルや操作においての不具合が発生した場合のフォローアップもサポート会社の腕の見せ所だと思いますので、保守料金との比較で御判断して頂く基準となるでしょう。

主なレセコン

ORCA

日医標準レセプトソフト(通称:ORCA オルカ)は日本医師会が開発、改良をし続けているレセプト作成ソフト。

医師会が運営していることもあり、無料のソフトというのが最大の特徴。

パソコンのOSはWindowsではなく、LINUXというオープンソースのOS(無料のソフトウエア)である為に専門知識があれば自分で組み込むことが可能であることから、サポート会社の価格帯も下がっている傾向があります。

各マスタの更新もダウンロードにて行えますので、操作さえ覚えればシンプルで使い勝手は良いようです。

  • 低コスト:従来のメーカー系レセコンと比較して、初期導入費用と将来的なコストが経済的。
  • 入力データの2次利用が可能:経営指標管理や帳票のカスタマイズが可能。
  • インターネットによるマスタ更新:新薬の情報やプログラム更新がインターネット経由でボタンひとつで行える。
  • ORCA対応システムとの連動が可能:オープンソースのため様々な電子カルテや医療機器と連携が可能。
  • 二重バックアップによるデータ保護:2つのミラーサーバーで運用するため、トラブルがあっても診療が継続出来る。
  • データの保存期間に制限がない:オルカは過去のデータを全て保存。5年以上前の診療データを確認することが出来る。

ただ、電子カルテとの連携については一体型とはならないため、連携されるデータが限定されてしまい効率が悪い場合もありそうです。

全ての端末でカルテ表示が出来ないことや、その他機能が限られてしまうことも十分に考えられますので、将来電子カルテにしようと考えている医療機関はメーカーの電子カルテも含めて検討したほうが良いと思います。

 Medicom-MC/XN(パナソニック)

pana2

三洋→パナソニックと経営母体が変わり、変化はしていくものと考えられますが、福岡ではかなりのシェアを持っているようです。

キャッチコピー:
全方位型レセプトチェック機能「点検アシスト」を搭載し、より安心、正確なレセプト作成を実現しました。
さらに大画面を活かした入力画面で、使いやすさと見やすさを大幅に向上させて、より快適な操作性を提供します。

チェック機能が正確な保険請求を後押し
①患者チェック
②算定アシスト
③電子点数表によるチェック
④病名チェック

参考はこちら

HOPE SX-R(富士通)

fuji2

富士通の医療事務システム。パソコンハードとソフト共に富士通製である為、サポートに安心感があります。

特長・メリット:
・使いやすさを第一に考えた、人に優しいシステム
・多彩な機能でレセプト業務の負荷を軽減
・蓄積されたデータの有効活用をサポート
・ITの中核となる高い拡張性、安心のサポート体制

レセプト電算データを自動作成
患者・病名・会計などの窓口業務のデータ入力時にレセプト電算データを作成するため、従来の一括レセプト編集処理が不要

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TOSMEC Aventy™(東芝)

toushiba

東芝メディカルの医事会計システム。

キャッチコピー:
ワイドモニタ採用により、会計画面と『患者情報ウィンドウ(来院歴/病名/診療歴)』を同時に表示可能。
また、SSD搭載でストレスのないワークフローをサポートします。
※SSD(Solid State Driveの略称)
『フラッシュメモリ』を記憶媒体とするドライブのこと。
ハードディスクのようにディスクを持たないため、データの読み込み/書き込みが早く、低消費電力で衝撃にも強いのが特長。

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Pre-SEED AS→Hi-SEED W3R(日立)

Hi-SEED W3R

日立メディカルコンピューターの医事会計システム。タッチパネルの利用も選択でき、レセプトチェックソフト『べてらん君』による入力時にチェックが可能。

新商品はPre-SEEDではなく、電子カルテのHi-SEEDの名前となり、電子カルテに移行しやすい形を実現というコンセプトを前面に出した新商品のようです。

電子カルテにする場合、OSのサポート状況などから結果的にハード(パソコン)の買い替えをしなければいけないことも予測されますので、電子カルテへのシステム追加に伴う費用は掛からないかどうかを確認する必要がありそうですね。

主な特徴:
選べる2つの簡単操作
使用シーンごとに使いやすさを追求
「べてらん君コラボ」標準搭載
安心バックアップシステム
電子カルテシステムへシームレスに移行

べてらん君は病名・添付文書・診療行為などのデータベースから紐付けてエラーチェックをする機能です。

beteran

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